中学受験にチャレンジする小学生の中には、将来医者を目指している人もいると思います。
日本で医者になるには医学部医学科を卒業して、医師国家試験に合格しなくてはなりません。
日本で医師になるためには、「学費」という大きな壁が1つあります。
国公立の医学部と私立の医学部の学費には、10倍以上の差があり私大医学部には数千万円レベルの高額な学費が必要です。
今回は私大医学部の学費が値下げしているという記事を拝見したので、現役医師の立場からレビューしたいと思います。
- 将来、医師を目指している学生がいるご家庭
【結論】
- 少子化の影響と現役学生確保を目的として、私大医学部の学費値下げが起きている。
- 現状は、値下げをした私大医学部でも、国公立の5倍以上の費用がかかる。
【解説】
今回は、私大医学部、相次ぐ学費値下げのワケ 昨年度より670万円値下げの大学は人気急騰か | ENCOUNT
という記事をレビューしたいと思います。
私立大学医学部の学費の情報を整理して、国公立を目指すのか、奨学金を利用するのか、私大も選択肢に入れることができるのか判断につながれば嬉しいです。
国公立は350万、私立は最低でも2,000万円が必要
国公立の医学部は6年間の合計で約350万円が必要です。
国立大学の学費は全国的に統一されているので、生活費以外は進学先で大きな違いはありません。
一方で、私立大では2,000万円から4,000万円と学校によって大きく幅があります。
私立大学の中では、慶応大学のような高学歴な大学が学費が抑えられている傾校にありました。
逆に私立医大の中では偏差値が届きやすい大学では、4000万円近くの費用がかかります。
この私大医学部の学費の傾向に、大きな変化が生まれています。
- 私大医学部の学費は、最低で2000万円はかかることを知っておく。
なぜ、学費が値下げ傾向にあるのか。
学費の値下げ傾向にある理由は、「学生数の確保」目的と元記事では指摘されています。
医学部はコロナの影響を受けて人気が上昇していて、倍率が上昇しているのに学生数の確保とはどういうことでしょうか?
それは、私立大医学部が「優秀な学生」を確保を狙っていることを意味しています。
私立大医学部の中では高偏差値帯に現役生の割合が多く、偏差値が下がると現役生が減少しているという現実があります。
現役生の減少は、入学後の留年問題や国家試験合格率などの悪化につながりかねません。
そこで、注目されているのが次のような学力レベルの学生さんです。
「慶応大学のようなトップ校には偏差値が届かないけど、医学を学ぶには優秀な学生」です。
この層の学生さんを確保する手段の1つとして、「学費の値下げ」が行われています。
トップ校からも学生さんを引き抜きたい場合は、学費をトップ校より安く設定する必要がありますが、そこまでの値下げをする学校はありませんね。

値下げ競争の現状は、特定の学力層を奪い合っているという側面を反映しているものだと考えています。
医学部卒業を最安値にする方法は?
経済的なことが理由で医師の夢を諦めないでよい方法をご紹介します。
国公立大学に進学して、地域枠を利用する方法です。(地域枠に関する記事は、こちらです。)
国公立大の学費約350万円に対して、月額10万円×6年間を支給してもらえる制度があります。
もちろん地域枠の奨学金利用には条件がありますが、「学費」を理由に医師の夢を諦める必要がありません。
- 値下げした私立大学や国公立の学費も難しい場合でも、給付型奨学金を利用する方法がある。
【まとめ】
- 私立大の医学部には学費を値下げして優秀な学生を集める流れがある。
- 値下げした学費でも、国公立大学の学費の5倍以上も差がある。
- 国公立大学と地域枠の併用が、学費を一番抑える方法である。

医師になるという夢を持っている小学生には、色々な方法があることを知ってもらえると嬉しいですね。
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