新・男子校という選択(著者 おおたとしまさ)という本を紹介します。
全国の学校のうち、男子校はたったの2.2%ありませんが、東大合格TOP10のうち7校が男子校が占めています。
優秀な進学実績に隠された特徴、学力以外の特徴も併せて考察された1冊となっています。
この本で男子校の特性を整理することができ、家庭の方針にあった受験校選びが可能となります。
*この本は、男女別学と共学のどちらが優れているかという論点ではなく、特徴を深く知ることが目的となっています。
- 男女共学か男子校のどちらを選択するか決めかねている人
- 男子校の生態系が分からず、漠然とした不安を抱えている人
【新・男子校という選択の概要】
おおたとしまささん著書の「男子校という選択」を2019年に情報を更新して出版された本です。
男子校の特徴をまとめ、別学のメリットメリットが解説されています。
30校以上の学校が各論で学校の方針なども解説され、志望校選びの助けになると思います。
*後日、新・女子校という選択という本についても記事を予定しています。
男子校のメリット:学力
東大進学実績の上位校の多くを男子校が占めています。
男子校で勉学に取り組んだ場合、最難関大にも合格可能な学力を身に着けることが可能です。
優秀な進学実績の理由を端的に表現すると「のびのびできるから」と書かれています。
僕が特に注目した点は、「男女の発達段階のズレ」と「男子のみを教えるノウハウ」です。
男女の発達段階には時期のズレがあり、一般的には男子が女子に遅れる傾向があります。
その女子に発達が遅れている時期に男子校に通うことで、自信と成長の機会を奪われずに生活できるメリットが男子校にはあります。
*男子校を卒業する時期には発達は女性に追いついているので、特別心配する必要はありません。
男子のみで授業をする場合、理系科目だけでなく国語の文章も指導方法が変わるようです。
同じことは女子校の授業にもあり、共学では男女片側に寄せた指導法はできません。
男子に響きやすい指導法ができ、そのノウハウが蓄積されている伝統的な男子校は有力な進学先といえるでしょう。
男子校のメリット:学力以外
勉強以外の打ち込むことが、女子うけしない分野である場合も、男子校なら堂々と興味や関心を追求できるメリットがあります。
鉄道やクイズやアイドルなど、共学校で肩身がせまい思いをする可能性は減るでしょう。
その他、男子しかいないから負荷をかけられる点、イベントを大切にできる点など多くの事がこの本には解説されています。
男子校のデメリット
ずばり、「女性とのコミュニケーションが圧倒的に不足すること」です。
大学1,2年生の時点で男子校出身者のパートナーがいる率が非常に低いというデータもあるようです。
しかし、2年くらいの月日が経てば解決され、心配し過ぎる必要はなさそうです。
各家庭で、「女性とのコミュニケーション不足はリカバリーできるか」は考えておかなくてはいけません。
その他、男女平等に対する考えなど世間で求められることに対して、男子校という環境からうける影響も解説されています。
【おまけ1:広島で男子校の選択】
広島では広島学院や修道などの伝統ある男子校も本で紹介されています。
共学の広大附属と広島学院や修道の試験日程は異なるため、両方とも合格を手にすることが可能です。
女子の視線を気にせずに、のびのびと取り組みたいことがある場合は学院など男子校が最有力となるでしょう。それ以外は、学校説明会などを積極的に利用して決めることになると思います。
オープンスクールなどが開催される前に、一度この本を手にして情報を整理することをオススメします。
*男子校のイメージだけでなく、本で解説されている内容を説明会でチェックできると良いですね。
【おまけ2:我が家の方針】
志望校を具体的に決めることは遠い未来の話ですが、男子校に対する理解がこの本のおかげで深まりました。
男子校のネガティブなイメージ先行、共学が普通といった考えで男子校を避けることはなくなりました。
特に印象に残った「男女の発達段階のズレ」は意識していこうと思います。
早生まれ男子の弟は、発達段階のズレの影響を大きく受ける可能性があります。
この発達時期のズレを意識して、早生まれ男子の弟には男子校も候補にいれるかもしれません。
【まとめ】
- 男子校は別学の特徴を生かした教育方針で、優秀な進学実績をおさめる学校が多い。
- 男女間の成長の「タイミングの遅れ」で生まれるデメリットを回避することが可能である。
- 男子校のデメリットも、卒後数年で解消されることが多く、心配し過ぎる必要はない。
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