広島県の公立高校の仕組みが2023年度入試から変更になります。
中学受験を考えている家庭にとっても、今回の変更点は重要です。
特に中学受験の目的が「高校受験を回避すること」である場合、中学受験をするかどうかもう一度考えなおすきっかけになります。
今回は公立高校の入試制度の変更点について、大事なポイントに絞って解説します。
入試制度の仕組みを理解して、中学受験に注力するか、公立進学も検討するかの判断材料になればと思います。
- 高校卒業まで広島で学生生活を送る子供さんがいる家庭
【結論】
- 入学時の学力テスト重視の傾斜配点に変更となる。
- 内申点が中学3年生の占める割合が増加する。
- 自己表現というテストが新しく追加される。
【解説】
2023年度から広島の公立高校の試験制度が変更となります。
学力重視の入試制度に変更 「6:2:2」
テスト:内申点:自己表現の得点が6:2:2と学力重視の割合に変更になります。
広島県の公立高校入試は、平均得点率は50%前後で推移している難易度高めのテストです。
もし全員が高得点帯の易しいテストならば、学力比重が増しても逆転できる得点の幅が小さくなります。
その結果、易しいテストの場合内申点の差が最終的なテスト結果に大きな影響を及ぼします。
現状の広島のテストでは平均点が低く、高得点をとることができれば逆転する余地が残っています。
内申点などのハンデを一気に逆転可能できる制度へ変更となります。
- 当日の学力次第で逆転が可能な入試と変更になる。
内申点が中学3年生の占める割合が増加 「1:1:3」
内申点の比率が1年:2年:3年が1:1:3に変更になります。
これまでの制度では、中学生活3年間の内申点が3年間均等に評価されていました。
その結果、中学3年生で心を入れ替えた生徒では、1,2年生のハンデを取り返すことが困難でした。
今回の変更によって、中学3年生から「内申点」という点からも逆転が可能です。
1,2年を怠けてもよいというわけではありませんが、入試に向けて気持ちが入った生徒が志望校に届くように変更になりました。
- 中学3年生から、内申書でも逆転が可能である。
自己表現という新しい入試制度が追加
自己表現は、中学校の在学中に取り組んだ活動を「自分で」アピールできるチャンスである。
これまでは、課外活動の評価などを学校の先生が記録していました。
内申書と同じく、先生との相性など不確定要素が調査書に影響する可能性がありました。
今後は「自分で」アピールポイントを提出する形式に変更になります。
添削など周囲のサポートは必要になると思いますが、最終的に先生に書いてもらうよりも自己責任でアピールできるようになります。
- 自己表現は「先生」ではなく「自分」で書く推薦書である。
【個人的な見解】
ここから先は、ダイダイの個人的な見解です。
同意見だったり反対意見だったりあると思いますが、考えるきっかけになれば嬉しいです。
内申書などの不確定要素を避けたい家庭には朗報
今回の変更は、学力は十分足りているのに内申書のハンデを心配している家庭には良い変化だと考えています。
学力重視の傾斜配点を計算してみると、具体的に分かります。
5段階評価で1、2年生が45点満点。3年生が135点、合計225点満点です。
この225点満点が最終的に学力テストに対して1/3の評価になります。
つまり、1、2年生の5段階評価の1段階の差はテスト換算すると0.33点分、3年生の場合で1点分です。
内申点を1点あげる努力をするよりも、漢字を1問多く正解する方が簡単だと思います。
定期テストも良くて提出物も出すのに内申書があがらないことは、これからは悩まなくてもよいと思います。(不真面目で良いという意味ではありません。)
高校受験の時期に、課外活動などの時間を減らしたくない家庭は困る。
高校受験に取られる時間が増えてほしくない家庭にとっては、今回の変化は困るかもしれません。
なぜなら、試験当日の結果で一発逆転の可能性があるからです。
内申書によるハンデがないので、内申書で他の受験生をリードする作戦がとれません。
また推薦入試がなくなるので、これまでなら推薦で進学を決めていた学力層ともライバルになります。
そのため、入試当日に逆転されない学力を身に付けるために、これまで以上のエネルギーを注がなくてはなりません。
スポーツなどの課外活動に使う時間を勉強用に変換しなくてはいけない時期ができるかもしれません。
安定した環境で色々な活動に取り組みたい家庭では、中高一貫校がさらに魅力的にうつるかもしれません。
- 高校受験の仕組みの変化は、中学受験に対する取り組み方にも影響を及ぼす
【おしらせ】
広島県の教育委員会で、3/19の10時からWEB説明会があると発表されています。
登録不要なので、お時間がある方は確認してみるのもよいと思います。
【まとめ】
- 2023年に公立高校の入試制度が変更点の重要な部分をピックアップしました。
- 中学受験にも、今回の変更は影響を与えると個人的には考えています。
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