中学受験を考える場合、家庭内でお互いの受験に対する考え方を理解しあうことが重要です。
前回は「どんな経験を得てきて、どのような考え方が生まれやすいのか」について記事を書きました。
中学受験を題材にした「二月の勝者」という漫画でも、家庭内での考え方の不一致が取り上げられています。
要注意人物のタイプの1つに「地方出身、公立校、難関大進学」があります。
以前の記事で書いたように、中学受験の環境とは全く異なる環境で生活してきたかもしれないからです。
*以前の記事は僕個人の経験なので多数派という意味ではなく、このような考え方の人もいると捉えて頂けると幸いです。
今回は「点数」について焦点をあてて、地方の公立校出身難関大進学者の考え方を解説していきます。
- テストの点数に対して、相手が厳しく接しているのではと感じている方
- 子供のテストの点数が良くないのではと考えている方
【結論】
地方公立校難関大進学者は、テストの点数を中学受験の相場よりも高い水準を当然だと考えている可能性がある。
【解説】
学校のテストや模試などの点数をどれくらいが普通だと感じているかを確認してみましょう。
中学受験未経験者では、中学受験の厳しさを知らないので大きなズレがあるかもしれません。
テストとは満点をとることが基本だと思っている。
この一言に尽きます。
中学受験をしなかった場合、小学校時代のテストは満点を基本と捉えています。
小学校で習う内容よりはるかに難しい「中学受験」の問題です。
小学生がテストで間違えていることを感覚的に理解できていない可能性があります。
さらに中学校時代、高校時代も、少なくとも学校で受けるテストは満点だと思っている可能性があります。
塾の広告などで掲載されているように、中間テスト450点以上〇〇名などを考えると分かりやすいと思います。
大学受験の時のセンター試験も8割以上は前提としていることもあるでしょう。
大学受験時も、難問で差をつけるタイプではなく、ある程度の難易度の処理能力の差で合否を判別する学校を受験した場合も、高得点を取り続けた可能性があります。
地方公立出身難関大進学者は高得点帯で学生生活を経験した結果、中学受験の得点帯に対する理解が乏しいかもしれません。

僕自身は、学校のテストは高校生含めて満点近くで生活しました。
初めて平均点が低めのテストを受けたのは大学の二次試験対策の時でした。
非常にメンタル的に苦しかったことを覚えています。
中学受験の得点相場が分かっていない可能性がある。
中学受験の場合、満点付近で勝負する学校は多くありません。
満点付近をとれる場合は上位校を目指して、結果的に勉強している得点帯はやや低めとなります。
合格者最低点や平均点を公表している学校をみても、60-70%程度を想定して難易度を決めている学校が多いです。
受験生の合否判定をするためには、得点差がないと困るので当然ですね。
この得点は、地方公立出身者が経験してきたテストの点数とは異なります。
公立校出身者と中学受験の相性が悪い理由は、テストの点数に関するイメージがずれている可能性があるからです。
【解決策】
「テストの点数」に関する認識のズレがないかを確認する簡単な方法があります。
学生時代の各教科の平均点をストレートに聞いてみてください。
(各教科の歴代最低点を聞くことができたら、更に良いと思います。)
平均点を答えたくない場合、それほど高得点帯で過ごしてはいないことが予想されますので「テストの点数」に関するズレはないでしょう。
平均点を答えてくれる場合、もし常に高得点帯で学生時代を過ごしていた保護者なら、「テストの点数」に関する認識がずれているかもしれません。
どこかのタイミングで時間をかけて、中学受験の説明をしてあげてください。
(その時に、優秀だったんだねと褒めてあげると平和だと思います。)
高得点帯で生活してきた方なら、中学受験の情報を丁寧に説明したら理解することができるはずです。
「認識のズレが生まれていないか」を確認することが、解決策の第一歩となります。

僕の場合は、学校のテストだけなら80点代なら落ち込んでいた話をしたときに、妻にすごく褒めてもらったことを覚えています。
そして、僕がズレていることをおしえてもらいました。
【まとめ】
- 「テストとは満点をとるものだ」と考えている場合には、中学受験の得点帯とずれている可能性がある。
- 保護者の学生時代の平均点(最低点)を聞くことで、テストの点数に関する認識を確認することができる。
*今回の記事は、将来の自分に対する戒めの記事になります。注意したいと思います。
ダイダイ広島受験ブログではツイッターともリンクしています。@daidaihirosima
コメント、質問なども募集しています。宜しくお願いします。
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